【法律】改正民法が可決成立

5月26日、改正民法が可決成立しました。
民法制定以来の改正だそうです。
この改正民法は、不動産取引においても大きな影響があります。
明文化されただけで実務上はすでに行われているものもありますが、今後は契約内容を見直す必要があるものもあります。
例えば、明文化された大きなものは「敷金」です。
「敷金とは何か」が定義づけられ、その返還義務が明記されています。
当たり前ですが、敷金は賃料等の担保としての預り金であり、退去時には返還するものです。
また、賃借人の故意過失による損傷の修繕義務も明記されます。
すでに当社の現場では対応済ですので大きな変化はありませんが、今後違反した場合は「契約違反」に加え「法律違反」になってしまいますね。
追加され今後対応が必要になってくる大きなものは個人根保証契約、いわゆる「連帯保証人」についてです。
これまで連帯保証人は、賃借人の賃料未払いなどに対して入居者と連帯して責任があることは明らかでしたが、この改正民法ではその保証する範囲「極度額」を定めることとなっています。
「連帯保証人は保証する」から「連帯保証人は○百万円までの範囲で保証する」となります。
これは非常に大きな改正部分です。

その他にも、特に賃貸借契約に関する改正部分はありますが、「敷金」「修繕義務」「連帯保証人」については、賃貸住宅のオーナーである賃貸人もしっかりと理解しておくことが必要です。

改正民法が施行されるのは少し先ですが、すぐに対応できるよう準備しておきましょう。

【法律】宅地建物取引業法の改正 2017

平成29年4月1日より、改正宅地建物取引業法が施行されました。
おおまかな改正点は、
1.宅建業者は供託金を供託していて、万が一取引相手に損害を与えた場合はそこから弁済を受けることができます。
今回の改正では、その取引相手から宅地建物取引業者が除かれました。同業者は自己責任ですね(第27条、第64条第8項)。
2.売買等を依頼され媒介契約を締結している場合において、申し込みがあったときは依頼者に遅滞なく報告することが盛り込まれました。
当たり前といえば当たり前のことですが、おそらくは物件の囲い込み防止ではないかと思います(第34条の二第8項)。
3.重要事項説明について、これまでは取引の相手が宅建業者の場合でも書面を交付し宅地建物取引士が説明する必要がありましたが、今回の改正では取引の相手が宅建業者の場合、書面の交付のみでよくなりました(新第35条第6項、第7項)。
4.宅建業者は従業員名簿を備えておく必要がありますが、その従業者の必須事項から住所が除かれました(第48条第3項)。
5.社団法人である宅建協会、不動産協会は、社員である宅建業者に必要な知識を身に付けさせるために体系的な研修を実施することが記載されました。士業になりましたのでより一層専門的な知識を有することが求められます(新第75条の二)。
今回の改正は「必要な知識や能力を取得し、不動産のプロと自覚して業務しましょう。」ってことでしょうか。
当たり前と言えば当たり前ですが、全てがそういった宅建業者ではないところが大変申し訳ないところです。
当社も不動産のプロとして誠実に丁寧に業務するよう、これまで以上に努力します。
では。

【賃貸】サブリース訴訟

先日、レオパレス21のオーナーの「LPオーナーの会」が、新築当初から10年間は家賃を変えずに支払うといった契約を結んだにもかかわらず減額された、として訴訟を起こしたニュースがありました。

「サブリース」ですが、アパートを建てたオーナーさんから管理会社等が全部を一括で借り、管理会社等が一般の人に貸す、といった方法(転貸)です。
この方法だと借主と契約を結ぶ貸主は管理会社等になるので、オーナーさんは空室の有無を気にしなくてもよく、さらに空室の有無に関係なく一定額の賃料が入ってきます。
また実際の入居者に対して滞納の催促等もしなくていいですし、修理等の対応も直接しなくてもいいメリットがあります。

ただ満額賃料が入ってくるわけではありません。
まず、管理会社等が一括で借り上げて転貸する(一般の人に貸す)ので、オーナーさんの受け取る1室あたりの賃料は募集賃料の8割から9割くらいになり、それに併せて管理料が発生します。
また、空室発生時に1~数ヶ月の賃料支払い免除項目があります。
基本的に持ち主であることは変わりないため、原状回復以外の修理やリフォームなどの費用負担は変わらずあります。

今回のように借主が大手管理会社のケースになりますが、減額請求があった場合非常に断りにくい状況になる方が多いです。
借主は大手で賃貸のプロなのに契約上オーナーの対場の方が弱いとみなされ、過去の判例では家賃減額に応じなかったオーナーが負けて減額されたケースもあります。また、サブリース契約を解除したら入居者が全員退去して全室空室になった、なんて話もありました。

サブリース自体は経営方法として有りだと思いますが、最近ではサブリースを前提にした賃貸経営の提案や、金融機関が融資の際に条件として提示することもあるので、ちょっとどうなのかな?と思うこともありますが。

今回のケースでは契約上「10年間は固定」と言ったような記載があれば大家さん側に有利だと思います。
サブリースは「何もしなくていいので安心」「賃料保証があるから安心」なわけではないので、契約書にサインする前にしっかり内容を確認しわからないところや実際の流れなど明確にしておくことが大切です。

地元不動産会社はセカンドオピニオン的な使い方もできますので、お気軽にご相談ください。